Thursday, March 10, 2011

カタカナ

坂口安吾を一日およそ一編ずつ読んでいます。
岩波、ちくま、新潮と色々なところから出ているので全体的に「白痴」過剰です(かぶってる)。


そこで、時々使われる、ほんの少しずれるカタカナが安吾の文章のいいフックとなっているのでは、と考えました。
エッちゃん、それだけはイヤ、ヒメ、など、逐一分析するのは面倒なので、高校3年時の担任(古典)の「いい響きですね」的省略で乗り切らせていただきます。読み始めは単なる「夜長姫」の短縮形であり狂っていない一般に想像するところの「姫」を指す「ヒメ」が、終盤には、青空のように規範を外れた人として「姫」を越すのです。そういう意味では、フックと言ったけれども、「あとで足に効く」ボディブロウの側面もあります。安吾はつくづくうまいなあ、と思います。


カタカナ以外に、時々、ローマ字を交える人もいますよね。今、パッとexampleが出せなくてもどかしいのですが、この文章のような感じです。LAやNYは百歩譲って、いちいち外国地名を現地文字で書いちゃうのもそうかな。
これはフックになるのか。
そもそもカタカナ問題と重なる部分があるのか。
多くの場合、わざわざアルファベットにする機能が認められないこと、そしてHJ(肥大した自意識)、さらにはそのHJにも気づかない鈍さ、が垣間みられ、ほんの少しの嫌悪を覚えます。

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